大人にとって都合の良いコンプライアンスを子供に押し付けたまま、不公平で理不尽な社会に放り出して良いの?

こんにちはLavenderです。

 

今日は、

本屋さんで、

さるかにばなし

という本を手にとって、

????と思った話です。

 

ファンタジーの世界だけを見せておいて、いきなり理不尽な社会に放り出すの?

 

この本、猿蟹合戦のリメイク版?

 

しかし、似ていて非なる物です。

 

私の知る猿蟹合戦は、

サルが投げた固い柿に当たって、

お母さんカニが、死んでしまいます。

 

残されたカニの子が、

仲間と力を合わせて、

そのサルを懲らしめる話。

 

テレビのまんが日本昔ばなしでも、

 

カニのお母さんの甲羅が割れて死に、

その時生まれた子供のカニ3匹が、

仲間とかたき討ちをする話でした。

 

しかし、

最近の話では、

カニに協力する仲間の登場人物である、

栗、蜂、ウス、牛の糞から、

は削除されています。

 

汚いから、のようです^^;。

 

ネットで調べると、

どうやら、子供の絵本にも、

 

コンプライアンスという考え方が、

押し寄せているそうです。

 

確かに、合戦って、槍を持って、

『ヤー』って、

叫びながら敵に向かって行く戦争を

思わせる言葉です。

 

でも、

猿蟹合戦のお話がつくられた時代を調べてみると、

江戸時代ということがわかりました。

 

この時代の話なら、

親の仇を打つ

なんて珍しくなかったですよね。

 

お話の結末も、

猿蟹合戦の方は、懲らしめられたサルは、

命からがら、

どこかに逃げて行きますが、

 

最近のさるかにばなしでは、

反省したサルを許します。

 

今の時代の日本の常識に照らし合わせて、

昔ながらの猿蟹合戦のお話を、

子供達にするのは、いかがなものか・・・?

 

そう思った親達の要望にこたえた結果が、

さるかにばなし

なのでしょう・・・。

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昔のゲゲゲの鬼太郎を覚えていますか?

 

若い方達は、

初期の作品をご存知ないと思いますが、

 

本当に怖かったです。

絵も、色も、作品の中身も・・・。

 

作品の中に流れている、

人知の及ばない世界への畏怖や、

 

日本の八百万の神という考え方にも通じる、

 

生き物に限らず、

万物に宿る魂をないがしろにしたら、

そのつけを払わされるのだ・・・。

 

など、子供ながらに、

自分の良心を確認させられるような作品でした。

 

人として正しく生きていたら、大丈夫。

と思えた。

 

でも、たまに本当に悪い妖怪が出てきて、

無差別に地獄に連れて行かれそうになる話も

ありました。

 

これは、

どんなに真面目に一生懸命に生きていても、

 

世の中には、

悪い人もいたり、

不慮の事故にあったり、

災害にあったりします。

 

自分の力では避けられない、

理不尽な出来事が、

世の中には存在している事も教えてくれました。

 

これは、アニメなので、

そんな時は必ず、

正義の味方のゲゲゲの鬼太郎が助けてくれる。

という保証付きでしたが・・・。

 

でも、

当たり前ですが、現実の世界には、

ゲゲゲの鬼太郎はいませんよね。

 

子供達に、

世界は美しく希望に満ちている事を教えるとこは、

大切です。

 

しかし、同時に、

世の中は不公平な事もある。と、

少しずつ教える必要もあると思うのです。

 

小学校の低学年までは、

いじめの問題はほとんど無いでしょう・・・。

 

しかし、高学年になると、

一変します。

 

ここからは、成長と共に、

世の中の理不尽さに気づいて行くのです。

 

社会に出たら、不公平や、理不尽な事だらけです。

 

貧困、リストラ、パワハラ、終身雇用の崩壊・・・。

 

また猿蟹合戦の本の話に戻りますが、

 

幸い、今も昔ながらの猿蟹合戦の本は、

手に入るようです。

 

昔ながらの怖い話も、

親の采配で選択できるらしく、

そこは、とても良い

事だと思います。

 

孫が、もう少し大きくなったら、

二冊を、

読み比べしてみたいと思います。

 

そして、その時に、

この話がつくられた江戸時代の背景や、

 

その時代の常識と、今の時代の常識の差。

なども折に触れて話したいと思います。

 

世界は、常に動いていて、

時代と共に考え方や、

行動を変えて行く柔軟な姿勢が大切な事を、

 

幼い時から、

少しずつ大人が一緒に考えたりする中で、

 

理不尽な出来事をどうとらえて、

どう考えて、どう対処して行けば良いのかを、

考える力をつけてあげるのが、

大人の果たす役割なのではないでしょうか?

 

人種差別、貧困、いじめなど、

大人が説明するのを避けたい、

世の中の理不尽さを、

子供の前から消し去っておいて、

 

ファンタジーの世界だけを見せ、

大人になって、

いきなり社会に放り出すのは、

 

あまりに無責任な気がします。

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💛 Cancer Gift 💛

世の中の理不尽さを隠すのではなく、

一緒に考えて、どう乗り越えるのかを、

子供と共に模索しよう。

 

世の中の理不尽さに対処するための、

考える力をはぐくもう!